空き家のまま所有していた方が良いか、それとも売却したほうが良いか

空き家のまま所有していた方が良いか、それとも売却したほうが良いか

家は家族のうちの者が次々と都会へ出て行ったり、あるいはその出て行った家族が住宅を建てるとそこに親世代が移り住むという場合も多いものです。
結局元の家は住む人が居なくて年月が経ち、空き家の状態が続きあちこちが管理が行き届かず劣化して来て、朽ちたあげくに盗難にあったり、不審火が出たり、あるいは不審者が出入りしたりすることもあります。
人が居ないことをよそ目にものの不法投棄も起こりかねませんし、隣家と接近している場合には地震などが起きると倒壊する危険性もあります。
現在は空き家が820万戸あるとされ、もしリフォームして人に貸したいと思っても借り手が無ければ資金投入した分が無駄になります。
勿論東京などの都会であると外国からの観光客が訪れてもホテルが満杯で宿泊できないという現状もあります。
民泊はそういう外国からの訪問客に対して泊まれる部屋を仲介サイトに登録しておくと、予約をとった上で宿泊施設として貸すことのできるシステムです。
地方であってもユニークな家の作りであるとか1通り宿泊できる設備が整っている場合には可能性としてはありますが管理の行われていないものではまず無理ということになります。

 

 

空き家を売却した場合は控除など幾つかメリットがある

 

このような場合には売却のことも考えます。2016年には政府のほうでも税改正が行われ、相続で取得した被相続人の自宅を売却した場合は自宅の売却にのみ認められていた譲渡所得3千万円の特別控除が空き家にも適用されることになります。
一般の住宅を売却する場合は、もしこれを3千万円で売却できたとするといくらで購入したか資料が無くて分からない場合でも取得費として売却価格の5%を計上することが出来ます。譲渡費用としては不動産の仲介手数料や登記費用を差し引くことが出来ます。そしてその残額に5年以上所有していた場合は長期譲渡に該当し20%の税率をかけると課税の額が算出されます。
特別控除3千万円がありますので譲渡所得から特別控除額の3千万円を差し引くとマイナスになる場合には課税はなされません。
条件としては被相続人が自宅として利用していた区分所有建物以外のもので土地と建物を売った場合がまず挙げられます。
次に1981年5月以前に建築され耐震基準を満たすもの、あるいは相続発生時から売り払うまで継続して人の住まないものとなっていた場合、そして1億円以下で売れた場合という条件が付きます。
特例は相続開始から3年を経過した年の年末までに売れた場合が対象となります。
但し相続税を支払って取得した不動産を売った場合に利用できる取得費加算の特例とは併用することは出来ません。
特例では売り辛いとしてそのままにしておくと空き家の対策措置法というのがあります。これは行政が特定空き家と認定した場合には除却や修繕、立木竹の伐採等の措置について所有者に助言や勧告、命令が可能になるのもで、もしこれに従わない場合は行政が強制撤去して費用を所有者に請求することのできる行政代執行も行われることがあります。

 

特定空き家について

 

この特定空き家は基本的には引き続き1年以上使用されていないものが対象となります。そして以下の条件が付きます。
倒壊等の危険のおそれがあり、衛生上有害なおそれ、あるいは適切な管理がなく著しく景観を損なうおそれがあり、周辺の生活環境保全上から不適切と行政から判断されたときがあります。
この判断がなされ、勧告以上の処分が下された場合は土地の固定資産税が大きくかかるように改正されました。
課税標準額は固定資産税は1.4%、都市計画税は0.3%となっていて200平米までの小規模住宅用地の場合は評価額の6分の1に対して1.4%の固定資産税がかかっていた6分の1までの軽減がなくなります。
都市計画税の評価額の3分の1の0.3%であったものが3分の1までという軽減がなくなります。
一般住宅用地の200平米を越す場合は固定資産税で3分の1という軽減がなくなり都市計画税も3分の2という軽減がなくなります。
但しすぐに固定資産税が上がるということはありませんがそのまま放置しておいてこれが特定案件に認定されると最終的に固定資産税も大幅に上がることになります。
もし売りたくない場合は解体して新築し人に賃貸として貸す方法や、解体後そこを駐車場にする、あるいはそのままでリフォームして人に貸すという方法も例として挙げられていますがこれは地方の少し人里離れた場所とか立地環境によってはいずれもまず無理が生じる場合あります。
被相続人の一戸建て住宅を相続した場合、そのまま所有を続けるよりは売ったほうが法律の上から見ても、あるいは税制面から見ても得策になる可能性が高いとされています。
ただ個々の案件については不動産業者ではなくて税理士や公認会計士などに相談をかけるのが良い場合もあります。
これらの税制改正は2016年3月29日付けで可決成立しました。よって2016年4月1日からこの法律が施行されることになりました。